自分の子育てに思うところがあって、このような本を買いました。


目次
この本を買ったきっかけ
「保育園を行き帰りするだけの毎日でいいのか」という不安
わが子をエリートに育てたいとか、そういったことではありません。
わが家は夫婦共働き。
子どもたちは、だいたい朝8:00から夜19:00まで保育園に行っています。
保育園から帰ってきた後は、晩ご飯を食べて、お風呂に入って、すぐに就寝。
平日はとくに、親が終始バタバタしていて、家でゆっくり子どもにかまってあげる時間も余裕もありません。
さらに、子どものペースで生活を送ってあげることもできません。何につけても、つい「早くしなさい!」「何してるの!」と急かしてしまう……。
保育園で思いっきり遊んだり、いろいろと学んだりしてくれているとは思います。でも、保育園も子ども数が多いし、先生も子ども1人にさほど手をかけられない状況でしょう。
こんな思いが、ずっと心の中にありました。
絵本(本)を好きになってほしい
私は小さいころ、本が大嫌いでした。
そのため、絵本、児童書含めて本をほとんど読みませんでした。
でも大学生になってから本が好きになり、そこからたくさんの本を読み漁りました。
そこで気づいたのは、やっぱり本は自分で経験できる以上のことをたくさん教えてくれるものだということ。
そして、小さい頃から本好きだった人と、本をまったく読んでこなかった自分とでは、教養レベルでかなり差があるということ。
小さいころから本に触れてこなかったことを後悔しました。
うちの子はさほど絵本に興味を示さなかったのですが、ここにきて興味を持ち始めました。
最近は、寝る前に絵本を読むのが日課になっています。
そんなとき、この本の紹介文にあった「本離れを起こす読み聞かせがある」が目に入りました。
かなり気になってしまい、購入しました。
どんな人の、どんな内容の本?
ヘッドタイトルを含めると、本のタイトルはめちゃめちゃ長い。
『世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった!頭のいい子にする最高の育て方』です。
内容はこのタイトルの通りなのですが、別の言い方でわかりやすくいえば、「国内外の1000以上の研究から抽出された、6歳までの幼児の子育て法」です。
著者は、自身もママで、子育て法マニアというほど国内外の子育て法を研究した女性。
この本の注目なのは、親が忙しくて時間が限られていても実践でき、しかも効果の高い方法を選び抜いて書かれてあるという点。
普段誰でもしていることを、少し変えてみるだけでOKだというのです(!)
ちなみに、タイトルにある「頭のいい子」とは、「どんな環境でも生きていける地頭のいい子」という意味です。
やや前のめり感はありましたが、読み始めました。語り口調で書かれてあって、とても読みやすい文章でした。
本の内容をざっくり書き出してみます。
- 子どもの才能の見極め方
- 子どもを成長させる親の愛情の注ぎ方
- 父親の役割、母親の役割
- 子どもの脳を育てるコミュニケーションの取り方
- 頭のいい子に育てるための睡眠法、食事法
- 遊びの重要性、子どもが伸びる遊びの種類と遊び方
- 知育ドリルへの取り組み方
- ひらがなや数字の教え方、読解力や計算力の鍛え方
- 音楽は頭にいいのか?
- 英語は早期学習が必要なのか?
- 習い事の決め方、向き合い方
このように、普段の生活習慣から各科目の学習方法まで、かなり幅広い内容をカバーしています。
特に気になる項目をピックアップ
ここでは、個人的に気になった箇所をピックアップして、感じたことを書いてみます。
親によって必要な子育て法が違う
この本の面白い点の1つは、「親のタイプ別 子育て法」が書いてあるところです。
著者は、子どもが伸びるためには子のパーソナリティ(個性)に合った環境に身を置いてやる必要があると述べています。そうすれば知性が花開く可能性が高い、と。
では、子どものパーソナリティをどうやって見極めればいいのか。
ここで、子どものパーソナリティは親から遺伝するといいます。
つまり、親自身のパーソナリティがわかれば、わが子のパーソナリティがわかる、というわけです。
本書では、親のパーソナリティを6つのタイプに分けています。
- 行動&ポジティブ型
- 情緒安定&自信型
- 努力&自制型
- 冷静&熟考型
- 調和&利他型
- 感性&信念型
簡単な診断テストが載っていて、自分がどの型に属しているかはすぐに判別できます。
そして、それぞれの型について、オススメの子育て法や、具体的に何をすればいいかが書かれてあります。
4歳以降の「ためし行動」は要注意
「ためし行動」とは、ダメとわかっているのにわざと親を困らせる行動をすることです
親にかまってほしくて、わざと怒られるような行動をとるんですね。
4歳未満の場合は、イヤイヤ期もあいまって、そういった行動をするのが当たり前。でも、4歳未満でもあまりにも度が過ぎた困らせ方をしたり、4歳以降にためし行動が続く場合は要注意だそうです。
ためし行動をする背景には、親の愛情に対する不安がある。親の関心を引きたいけど、褒められるのは無理だから、「怒られる」という手段に出る……。
親の愛情に不安を感じていると、子どものいろいろな成長を妨げてしまうので、不安は取り除いてあげなければいけません。
いまわが家の2番目の子に、そのきらいがあります。4歳にはなっていないけれど、下の子を過度にいじめたり、親の言うことをわざと聞かず外で迷惑行為をしたり。
当然、こちらも怒ってしまうわけですが、本書では「怒るのは逆効果」とはっきり書かれてあります。解決法も書かれてあるので、すぐに対処していかねば……。
これを含めて、どうやって子どもに愛情を注いでいけばいいか、子どもとのコミュニケーションの取り方についてたくさん書かれてあります。
子どもの睡眠不足は本当に危険
よく言われていることですが、小さいころの睡眠は何より大切です。
本書のなかでは、「睡眠不足だと、脳の中はゴミだらけになる」というドキッとするような表現もあります。
「子どもに十分に睡眠をとらせるなんて、当たり前じゃないか」と思われるかもしれません。でも、これがいま難しいことになっているんですね。
わが家もそうですが、親が共働きで忙しい家庭は、保育園から帰ってくるのも遅めです。そのため、ついつい就寝時間が遅くなりがち。しかも、朝も早く起きなければいけない。
どうしても睡眠時間が短くなってしまいます。
本書には、睡眠がいかに大切かということのほか、睡眠リズムを整えたり、寝つきを良くする方法も書いてあります。なんとか十分な睡眠時間を確保してあげたいものです。
さらに、生活習慣について食事、そして現代では欠かせないスマホとの関わり方についても詳しく書かれてあります。
読み聞かせ方によっては絵本嫌いになる
本を買うきっかけになった項目です。
書かれてあるページ数は少ないのですが、具体的に「こんな読み方はダメですよ」という事例が親子の会話形式で書かれてあります。
幸い、わが家はそういう風にはしていなかったのですが、「気をつけていなければ無意識のうちにやってしまいそう」と思いました。
せっかくの子どもの好奇心を親が潰さないようにしたいですね。
このほか、どんな遊びがどんな力を育むのかが具体的に詳しく書かれています。なるほどな〜、と思うことばかりです。
大切なのは、小さいうちによく遊んでおくことが将来の学習への意欲や理解につながる、ということ。特別な英才教育をしなくても、しっかりと遊ぶことで脳が育まれていくんですね。
勉強好きになる知育ドリルのやり方
幼児期になると、知育ドリルをやりたがるお子さんも多いかと思います。本屋さんでもたくさん売っていますね。
わが家も、子どもが未就学の一時期、知育ドリルにハマりました。シールを貼ったり、紙を切ったりノリで貼ったり、鉛筆で書いたりなぞったり、クイズを解いたり……。
子どもが知育ドリルに取り組んでいるときも、親の関わり方次第で子どもの興味を削いでしまいかねません。
そして、この時点で子どもがドリルを嫌いになると、小学校以降の学習も嫌いになってしまいます。
これも幸い、私はダメだとされる関わり方はしていませんでしたが、やはり無意識にやってしまいかねないなと感じました。要注意ですね。
上記の他にも、習い事について、英語学習について、計算力や読解力について、音楽について、などの考え方、子どもとの関わり方がたくさん書いてありました。
まずは生活の基本をしっかりと!
子育てについての考え方や概念だけではなく、具体的な方法が詳細に書かれててあるので、たしかに忙しい家庭でも実践しやすい内容となっています。
詳しくは本を読んでいただければと思うのですが、全体を通して感じたのは、幼児期の子育ての根本はやっぱり「よく食べ、よく遊び、よく寝る」ということ。
これに尽きますね。
でも、少し書いたように、その当たり前のことがいま、とても難しくなってきています。
親が忙しすぎて寝不足になったり、しっかりと栄養の整ったご飯を食べてなかったり、満足するまで思いっきり遊べなかったり。
「寝る」「食べる」「遊ぶ」を思いっきりさせてあげることが重要、かつ優先的なことだと認識させられました。
保育園の行き返りだけの毎日に不安を感じていましたが、それを不安に思う前に、もっと基本的なことをしっかりしなければいけませんね。
さらにいえば、すべてにおいて子ども目線に立つ、ということでしょうか。とても難しいんですが。
子供に合わせて生活させてあげられるよう、意識だけでもしっかり持とうと思います。
幼児期の子育てについて悩んでいたことをいろいろ解決できましたし、とても学びの多い本でした。
これからもちょくちょく読み返して、自分の子どもとのかかわり方を再確認していくつもりです。