胃カメラ検査をしたところ、胃にピロリ菌がいることが分かりました。
授乳中ではありましたが、ピロリ菌の除菌に踏み切りました。
目次
胃がんの原因となるピロリ菌
以前から、たびたび胃痛(胃炎)に悩まされてきました。そのため、胃カメラでピロリ菌検査をすることに。
結果は、陽性でした。
ピロリ菌は、胃痛(胃炎)だけでなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こします。さらに、胃がんの99%はピロリ菌が原因と言われています。
ピロリ菌がいると分かったときに医師の先生から、おおよそ以下のことを言われました。
- ピロリ菌は百害あって一利なしなので、除菌はしたほうがよい
- 除菌は抗生剤を服用しておこなうので、妊娠・授乳中は避けたほうがよい
- 早めの除菌が望ましいが、たいてい幼い頃に感染して何十年も胃にいるので、健康な人が今日明日にも重病を引き起こすものでもない(から、授乳中の場合は卒乳を待ってもいいだろう)
- 感染経路は母親からの場合が多い(幼い頃に口移しで食べさせたなど)
- そのため、生活環境が同じだったきょうだいも感染している場合が多い
ということでした。
早めの除菌が望ましいのですが、すぐには除菌に踏み切れませんでした。
まだ授乳中だったからです。
授乳中だけど除菌に踏み切る
ピロリ菌の除菌をおこなう場合、授乳中は避けるのが一般的です。除菌には、抗生剤(抗菌剤)を使うからです。
抗生剤が授乳をとおして子どもに移行する可能性がないとは言えない、というわけです。
ただ、これは医師によって見解が分かれるところ。授乳をとおして子どもに移行して影響が出る可能性を大きくみる医師もいれば、小さくみる医師もいます。
私は当初、授乳は続けてピロリ菌除菌を遅らせようと考えていました。
ですが、いろいろ考えた結果、以下の理由で除菌を進めることにしました。
理由①胃がかなり荒れている
胃カメラ検査の結果、胃の状態が思った以上によくありませんでした。
医師の先生からは、「実年齢+10〜20歳くらいの状態」と言われました。
これが、早急に除菌しようと決断したいちばんの理由です。
理由②授乳回数が減ってきた
子どもが1日3食食べるようになり、授乳回数が減ってきました。
そして、栄養を摂るためにミルクを飲んでいるというより、精神安定のためにおっぱいを吸っているという感じになってきました。
理由③授乳中でも安全な薬(?)
服用する薬は「ランサップ800」というものです。
これは「ランソプラゾール」「アモキシシリン」「クラリスロマイシン」という3つの薬からなっています。
このうち「アモキシシリン」と「クラリスロマイシン」は、国立成育医療研究センターの妊娠と薬情報センター「授乳中の薬の影響」で「授乳中に安全に使用できると思われる薬」とされています。
「ランソプラゾール」については、ラット研究で母乳で移行することが報告されています。なので、「授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること」とされてはいます。
ですが、人間が服用するくらいの(少ない)量なら問題はないと考えていい、というのが私の調べた結果です。また海外では問題ないとされているようです。
また、水玉苺チョコレートさんが国立生育医療研究センターに直接聞いて記事にされています。
※実際にやられる方はお医者さんとよく相談してください。
授乳はできるだけ減らすことに
それでも絶対安全とは言えません。やっぱり母親としては不安があります。
なので、以下を実践しながら進めることにしました。
- 授乳はできるだけしない方向で
- とくに薬の服用後、血中濃度が一番高いとされる2〜3時間後の授乳はしない
- その間の母乳は搾乳して捨てる
「いっそ卒乳すればいいのに」と思われるかもしれません。私も、パッと卒乳できればどんなにいいかと思います。
ただ、いちばん授乳が必要なのが、夜泣きの際です。深夜に泣かれた場合、授乳(添い乳)が本当に助かるんです。
これがないと、夜中に哺乳瓶を消毒して粉ミルク作る、眠るまでずっと歩いたり腕の力でユラユラさせながら抱っこし続ける、などしなければなりません。世のお母さんは全員経験したでしょうが、これがいかに大変か……。
結果的に、やっぱり授乳を完全に断つことはできませんでした。
1週間、欠かさず薬を服用する
ピロリ菌の除菌は抗菌剤を服用することで行います。先ほども書いたとおり、「ランサップ800」という薬でした。
この薬を朝と晩の2回、7日間飲み続けます。除菌に成功するためには、1回でも飲み忘れたてはいけません。
医師の先生によると、「1回で除菌に成功する確率は70%くらい。ダメだったら薬を変えて、また1週間服用。これでほとんどの人は除菌できる」ということでした。
そして、
- 薬を飲み始めて湿疹が出るなど体調に異変があれば、すぐに服用を止めること
- 薬の影響として、半数くらいの人が軟便になる
ということでした。
そんなこんなで、服用開始。
できるだけ1回で除菌に成功したいので、服用中は規則正しい生活(食事の時間を朝は6:00、夜は18:00にして薬の時間を等間隔に)を心がけました。
また、効果があるかは分かりませんが、ピロリ菌に効くというLG21ヨーグルトを積極的にとったりしました。
血液検査で副作用を確認
幸い、湿疹など目に見える副作用は出ることなく、薬を飲み終わりました。
(軟便にはなりました)
その後、除菌剤を飲み終わって2週間くらいしてから、血液検査をしました。肝臓や腎臓などに、目に見えない副作用が出ていないかを確認するためです。
結果は、まったくの正常でした。
2カ月後、除菌できたかどうかの確認
薬を飲み終わって2カ月後、ピロリ菌が除菌できたかどうかの検査をします。
検査は検便での判定でした。
結果は、、、
陰性!
ピロリ菌除菌にかかった費用
今回のピロリ菌除菌でかかった費用です。
医療機関によって差があるかと思いますが、参考までに。
胃カメラ検査(+診察) | 11,730円 |
診察(薬の処方) | 1,310円 |
薬代 | 2,180円 |
診察(血液検査) | 2,770円 |
診察(検便) | 1,920円 |
診察(結果報告) | 1,050円 |
いまはピロリ菌除菌は保険が適用されます。そのため、3割負担で済みます。
今後も定期的な検査が必要
ピロリ菌の除菌に成功しましたが、今後も定期的な検査が必要です。
ピロリ菌がいる人で胃がんになった人を100%とすると、ピロリ菌がいて除菌した人で胃がんになる割合は30%くらいだそう。対して、もともとピロリ菌がいない人は3%。
除菌したといっても、胃がんにならないわけではないんですね。
医師の先生からも、「1年に1回は胃カメラ検査をしたほうがいい」と言われました。
ともあれ、ピロリ菌の除菌で胃の調子もよくなっていってほしいです。子どもたちもまだまだ小さいですし、健康で踏んばりたいと思います。