心身の疲れが重なって、会社を退職することにしました。

退職後はフリーランスとして活動することに決めました。
目次
フリーランスって何?
「フリーランス」とは、特定の組織や団体に所属することなく、個人で仕事を請け負う働き方のことを言います。
ただ、実際にこれといった定義があるわけではなく、組織に属していない人間が自らそう名乗れば「フリーランス」になります。
職種によってフリーランスになりやすいもの、そうでないものがあり、ライター、イラストレーター、カメラマン、デザイナー、プログラマーなどは比較的フリーランスで活動しやすいと言われています。
フリーランスになる際にやっておくこと
フリーランスとして活動するにあたって、事前にやっておいたほうがいいこと、考えておいたほうがいいことをまとめてみました。
生活費シミュレーション
別の記事でも書きましたが、フリーランスになる前に生活費の算段はつけておきましょう。

フリーランスは、いつ仕事がなくなるか分かりません。万一の事態(仕事ゼロの事態)を想定し、食いっぱぐれないようにしなければいけません。
一般的には、1年間の生活をまかなえる資金を用意しておいたほうがいいと言われます。
開業届を提出する
個人事業主として本格的に事業をするなら、開業届を出しましょう。
開業届を出せば、個人商店を建てたようなもの。堂々と商売をしているということで社会的信用が生まれます。
また開業届を出すメリットとして大きいのが、「青色申告」ができること。
白色申告に比べて特別控除の額が大きかったり、赤字の繰り越しができたり。事業が大きくなればなるほど、いろいろなメリットがあります。
開業届は手書きでも簡単に書けますし、「開業freee」を使えば一瞬で書類ができあがります。
青色申告申請書を提出する
開業届を出す際に、青色申告の申請書も提出しましょう。
青色申告をする一番のメリットは、65万円の所得控除が受けられること。要は納める税金を少なくできるわけです。
青色申告申請書も「開業freee」を使えば、開業届と一緒にすぐに作成できます。
青色申告は複式帳簿という、やや複雑な帳簿をつけなければいけませんが、これも会計ソフトを使えば簡単にできます。
会計ソフトを準備する
フリーランスで活動すると、業務の収支(会計)を自分で付けなければいけません。
このとき、青色申告の申請書を提出する人はもちろん、そうでない人も会計ソフトを利用しましょう。
手書きですると、ものすごく大変なので。
評判のいい会計ソフトは、「やよいの青色申告オンライン」「freee会計」「マネーフォワードクラウド」。フリーランスの多くがこの3つから選んでいます。

事業用のクレジットカードや口座を準備する
事業の会計処理で手間をかけないために、手持ちの中から一つ、クレジットカードと銀行口座を事業用としてつくっておくと便利です。
会計ソフトに紐づけておくと、自動的に記録されていきます。
パソコンや周辺環境を整える
今の時代、フリーランスで仕事をするにはパソコンが必須です。とくにライターの仕事の場合、タブレットよりもパソコンが絶対にいい。
当然のことながらネット環境も整えなければいけないし、場合によってはプリンターも必要になるかもしれません。
また仕事用のメールアドレスも必要です。プライベートのものを使うと、かならず混同しますから。
国民年金に変更する
会社員からフリーランスになると、加入する年金を「厚生年金」から「国民年金」に変更しなければいけません。
これは自動的に切り替わるのではなく、自分で届け出る必要があります。
国民健康保険か、任意継続か
フリーランスになると、国民健康保険に加入する必要があります。
ですが、会社退職後の2年間は、元の会社の健康保険を任意継続できます。
会社の健康保険を任意継続したほうが安く済むので、手続きを忘れないようにしましょう。
フリーランス(個人事業主)になるときの注意点
開業届を出すと失業保険が受けられない
会社員は社会保険料を支払っているので、仕事を辞めると失業保険がもらえます。
ハローワークで手続きをして、規定の求職活動をしていれば、言ってみれば 働かなくてもお金がもらえるわけです。
ただし、開業届を出してしまうとその時点で失業手当がもらえなくなります。
また厳密に言えば、開業準備をしていると失業手当はもらえません(このあたりは役所の人の裁量次第なところでもありますが)。
最近は失業手当受給に必要な「求職活動」も、認められる基準が厳しくなってきていると言われます。
また、退職してから失業状態が認められて初めて手当がもらえるまで約3カ月ほどかかります。
(面倒な)求職活動をして失業手当をもらうか、さっさと開業して事業収入を得るか。
これはけっこう迷うところです。
社会保険料と健康保険料の負担が大きくなる
会社員であれば、社会保険料は会社が半分負担してくれます。
ですがフリーランスになると、これは全額自己負担。
さらに健康保険も会社員時代は会社が半分負担してくれましたが、退社後は全額自己負担になります。
つまり、たとえ任意継続であっても、これまでの2倍支払わなくてはいけないのです。
退職翌年に住民税の支払いがある
住民税は、会社員時代は給料から天引きされていましたが、退職後は自分で納付することになります。
翌年にドドーンと納税額の通知が来るので、心づもりをしていないとビビります。
準備ができれば、あとは仕事に取り掛かるだけ!

準備をしっかりしたあとは、思いっきり仕事に取り掛かるだけ!
ここでいきなり「仕事がない!」といった事態に陥らないよう、仕事の目途がついた段階で会社を辞めるのがいいですね。まずは副業で始めてみるとか……。
名ばかりフリーランスにならないよう、仕事をもらえるフリーランスを目指します!